冬虫夏草の効果・成分をご紹介致します。

古くから高い滋養強壮剤として珍重されてきた冬虫夏草。

その実態や気になる成分・健康効果など、あますことなくご紹介していきます。

冬虫夏草とは?

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冬虫夏草は昆虫に寄生するキノコの一種です。(虫ではありません)
虫草菌類という菌が昆虫に寄生し、やがて虫と結合体になり寿命を終えた虫の死骸からようやく実体を表すという、非常に奇妙な自然現象から生まれたキノコです。

冬虫夏草は夏に昆虫たちが卵を産み、その幼虫に虫草菌類が付着するところから始まります。
卵が孵り幼虫が生まれると、付着した菌は昆虫の栄養分を吸収しながら、次第に結合体になっていきます。冬の間まで成長して、春の終わりから初夏にかけて、昆虫の身体から頭が発芽し、地面に出ます。
そのまま時間が経過すると、その小さな頭はさらに成長、棒状に伸び、草のような形状になります。
この一連の成長過程から、冬の間、昆虫の形を残しながら体内に菌に変え、夏になると発芽をして草になることから「冬虫夏草」と呼ばれているのです。

虫草菌類という菌自体は、世界中で350種類以上確認されていますが。
中国ではチベットの高山標高3000メートル以上にしか生息しないコウモリガの幼虫に寄生して発芽するという虫草菌類(学名、コルデシス・シネンシス)しか冬虫夏草と認可されておらず、非常に貴重なものとなっています。

近年では、冬虫夏草が高額に取引されることから、乱獲が進み生産量が激減したため中国では、厳しい採取管理と輸出規制が行われているため
日本国内ではなかなか手に入らないのが現状です。

冬虫夏草の成分

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冬虫夏草は、中国では古くから漢方薬の生薬や薬膳料理の素材として珍重されています。

かの秦の始皇帝や、楊貴妃も愛用されていたといわれ、別名「中華虫草」とも言われており、高い滋養強壮剤として用いられてきたのです。
冬虫夏草は十数種類のアミノ酸、炭水化物、カルシウム、鉄、亜鉛、マンガン等の栄養素が確認されています。
中でも、抑がん作用になると注目されているβグルカン、エルゴステロール、パーオキサイト、コルディセス酸、コルディセピンなどが含まれているといわれています。
また、奇跡のホルモンといわれる「メラトニン」が含まれることがわかっています。
メラトニンは、覚醒と睡眠を切り替え、眠りを誘う作用がある睡眠ホルモンです。不老長寿のホルモンとも呼ばれ、今後の研究対象として期待されています。

冬虫夏草の効果・効能

・生活習慣病
生活習慣病には体内で発生する活性酸素が原因の一つと考えられています。
体内にはもともと活性酸素を還元する酵素SODが存在していますが、加齢やストレス、生活習慣の乱れによってSODが減るとDHAが損傷し、それによって
脳卒中や心筋梗塞、動脈硬化、糖尿病などさまざまな生活習慣病の発症リスクが上がるといわれています。

冬虫夏草にはSOD(活性酵素除去酵素)が豊富に含まれていると確認されています。
そのため生活習慣病の大きな原因のひとつとされる活性酸素を抑制する効果が期待されています。

・糖尿病
これまでの研究の報告で、冬虫夏草を数ヶ月摂取した糖尿病患者の約85%に血糖値の改善が見られると報告されました。
これは冬虫夏草には、運動機能完全作用があることから、糖代謝に何らかの影響を与えているのではないかと考えられています。
しかも通常の糖尿病の薬は摂取してしまうと正常な血糖値であっても下げてしまうのですが、冬虫夏草の場合は血糖値が高い数値だけ血糖値を下げ
それ以外は作用しないという結果が出ています。
これは糖尿病患者だけではなく、糖尿病予防として健常者にも効果があるということです。

・認知症
アレルギー疾患(アトピー・花粉症・ぜんそく)
アトピーは、免疫反応に起因するアレルギー性疾患の総称です。
その原因は特定されていませんが先天的な体質や、免疫機能の働きの乱れが症状を引き起こしていると考えられています。

冬虫夏草に含まれているβグルカンは、免疫機能を改善するといわれています。
アトピーや花粉症、ぜんそくの原因になっている免疫反応を正常に戻す作用に期待されています。
冬虫夏草にはSOD(活性酵素除去酵素)が豊富に含まれているため、DNAの損傷が抑制されることによって、アレルギー性疾患の発症を抑える効果もあるといわれています。

・疲労回復・精力増強
冬虫夏草は古くから滋養強壮や精力増進、疲労回復、不良長寿の妙薬として中国で珍重されてきました。
また、性機能低下なのの症状にも効果があるといわれ、臨床研究では患者に冬虫夏草を摂取させたところ、6割が性機能改善したという結果が出ています。
また、日本でも「冬虫夏草にバイアグラ効果」と紹介され話題を呼びました。
中国の医学書では、性機能低下の改善は即効性があるものではなく、飲み続けることによって効果が現れるものだと推測されています。

冬虫夏草の見極め方

冬虫夏草は、中国やチベットの3000メートル以上の高山に生息するコウモリガの幼虫に冬虫夏草菌が寄生して成長するため、限定された条件でしか生産されない極めて希少なものです。
高額で取引されることを理由に乱獲がすすみ現在では、中国国内の人でも手に入りにくいというのが現状です。

そのため、中国では鉛やカドミウムなどの重金属を粉末にして冬虫夏草にまぜてかさを増すという偽物も多く出回っています。
製造元の確認ができない輸入品の冬虫夏草は購入するのは避けたほうが良いでしょう。
また、中にはまったく冬虫夏草の有効成分が含んでいないものもあるようです。
冬虫夏草は加熱すると有効成分が失われるものもあるので、その点を注意してください。

じゃあどう選んだら良いの?

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・安価なものは選ばない
中国で取引される冬虫夏草は貴金属よりも高価なものといわれています。
日本で生産されている冬虫夏草も、厳密な管理のもと生産しているために、安価な価格設定ではないようです。
そのことから、あまりにも安価に売られている冬虫夏草は成分量が少ないか、品質に問題がある可能性が高いです。
その点を踏まえながら、購入の参考になれば光栄です。

冬虫夏草の摂取方法

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天然の冬虫夏草は高価なもののため、偽物の冬虫夏草が出まわってることもありますが
もし、天然の冬虫夏草が手に入った場合、冬虫夏草の有効成分を効率よく摂取するにはお湯で煎じる方法が一番おすすめです。

・冬虫夏草の摂取方法
冬虫夏草は1日、3.5グラム~5グラム程度の摂取が適量とされています。

煎じ方は簡単です。鍋に(金属製以外の鍋が望ましい)冬虫夏草を煮だしたものをこし器でこし、1日に何回かわけて摂取をします。
吸収しやすい理由からあたたかくして飲むのがおすすめです。
摂取する時は出来ればそのたびに煎じて摂取したほうが望ましいですが、作りおきしておいても大丈夫です。
その際は保存容器に入れ冷蔵保存してください。

煎じる以外にも、冬虫夏草も薬酒にしたり薬膳スープにして摂取するなどして工夫するのも可能です。

・もっと冬虫夏草を手軽に摂る方法
煎じる以外にも、冬虫夏草のサプリメントなどを利用するのも手軽でおすすめです。
ただ、安価すぎるものや、製造元が確認できないものは有効成分がほとんど配合されていなかったりすることもあります。
購入する際には、製品情報をよく吟味して購入されるのが望ましいです。