冬虫夏草は昆虫に寄生するキノコの一種です。(虫ではありません)

昆虫と虫草菌類という菌が結合体になるという、奇妙な自然現象であり、虫草菌類という菌は世界で350種類以上確認されています。

その仕組は、夏に蛾や、昆虫が産んだ卵から始まります。

卵が孵り幼虫が生まれると、その幼虫に虫草菌類が付着し、菌は昆虫の栄養分を吸収しながら、冬の間まで成長して、春の終わりから初夏にかけて、昆虫の身体から頭が発芽し、地面に出ます。

そのまま時間が経過すると、その小さな頭はさらに成長、棒状に伸び、草のような形状になります。

冬の間、昆虫の形を残しながら体内に菌に変え、夏になると発芽をして草になることから「冬虫夏草」と呼ばれているのです。

冬虫夏草は、中国では古くから漢方薬の生薬や薬膳料理の素材として珍重されています。

かの秦の始皇帝や、楊貴妃も愛用されていたといわれ、別名「中華虫草」とも言われており、高い滋養強壮剤として用いられてきたのです。

中国ではチベットの高山標高3000メートル以上にしか生息しないコウモリガの幼虫に寄生して発芽するキノコ(学名、コルデシス・シネンシス)しか冬虫夏草と認可されておらず、非常に貴重なものなのです。

近年では、冬虫夏草が高額に取引されることから、乱獲が進み生産量が激減したため中国では、厳しい採取管理と輸出規制が行われているため

日本国内ではなかなか手に入らないのが現状です。